現役小児科医ママがおすすめする、親子でHappyな育児法!

小児科医ママかつNICUonline管理者の育児、診療日記です

ちょっと長いおしゃぶり論 おしゃぶりをする赤ちゃんは可愛いけれど、泣き止むとか、虫歯とかどう考えたらいいものか

こんにちは
今日はおしゃぶりの話をしましょうね。
 
おしゃぶりが、いいとか悪いとか、ネット上で情報も錯綜しているし、
おしゃぶりをしている赤ちゃんを見ると、なんとも不思議な感覚になる小児科医として、
ちょっとおしゃぶりについて調べてまとめてみました。
 
おしゃぶりの使用についての結論は
 『有益性投与』です。
 
どういうことかっていうと、
『使うと悪影響があるかもしれないが、それを使わないことによるデメリットを考えれば、使ったほうが有益だ』ってことです。
 
つまり
おしゃぶりは、基本はいらないけれど、もし使うなら、
『メリットを生かしつつ、デメリットをできるだけ抑えて使用する』のがいいということになりますね。
 
では、いわゆるおしゃぶりの利点と欠点について、一つずつ検証してみましょうか。
 
★おしゃぶりの利点と世に言われていること
メリット①赤ちゃんの精神安定作用(ホント)
     寝つきが良くなる?(ホント)
     泣き止む?(ホント)
     グズったときに治る?(ホント)
メリット②乳幼児突然死症候群SIDS)の予防になる?(ホント)
メリット③鼻呼吸が促進される(口呼吸の予防になる)?(嘘)
メリット④舌や顎の発達が促進される?(嘘)
 
★おしゃぶりの欠点
デメリット①歯並びが悪くなる?(使い方によってはホント)
      出っ歯になる?(使い方によってはホント)
      虫歯になる?(使い方によってはホント)
      開咬になる?(使い方によってはホント)
デメリット②衛生面で気になる?(人による)
デメリット③母乳育児に悪影響?(ホント)
デメリット④親子のふれあいが減る?(ほとんどは嘘)
      子供がどうして泣いているのか考えないで使用する(人による)
      あやすのが減る、言葉かけが減る(人による)
      発語の機会が減る(嘘)
 
さて各論
メリット①赤ちゃんの精神安定作用、寝つきが良くなる?、泣き止む?、グズったときに治る?
まずはこれはおよそ合っていそうですね。
おしゃぶりだけでなく、指しゃぶりも総合して考えると、
赤ちゃんは胎内にいる時から指をしゃぶる動作が見られます。
それは発達上もとても自然な行為です。指を口に入れて吸うのは、通常7〜9割くらいの赤ちゃんに見られます。
その頻度は4〜5歳までで自然となくなって落ち着きます。
つまり、赤ちゃんは落ち着くので、自然と寝つきが良くなったり、ぐずりが減ったりしますね。
 
メリット②乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防になる?
2011年にアメリカ小児科学会が昼寝や就寝時におしゃぶりを使用するとSIDSの予防効果があると勧告を出しました。メカニズムはまだ不明ですが、研究調査によると、おしゃぶりでSIDSの発症の確率が抑えられる結果のようです。おしゃぶりが口から落ちても予防効果が持続するそうで、
私の印象ではなんとも不思議な結果です。
 
この話は前回のSIDSの項目で書いた母乳育児の項目と矛盾するんです。
 おしゃぶりは母乳育児には幾分悪影響です。
 母乳育児はSIDSを予防します。
 おしゃぶりはSIDSを予防します。
変な三角関係ですね。
 
ちなみに、ラクテーションコンサルタント協会という、世界的な母乳育児推進団体では
母乳育児をするにあたり、おしゃぶりはできるだけ避けたいもので、
アメリカ小児科学会のこの勧告に異論を唱えています。
 
現実的には出産直後におしゃぶりを使用すると、乳頭混乱を起こしてしまうため、生後2ヶ月以降から使用してみるようにしてください。寝ている間におしゃぶりが外れてし合った時は、無理に口に戻さず外したままにしておくようにしましょう。
なんて、言われていますね。
 
次。
メリット③鼻呼吸が促進される(口呼吸の予防になる)?(嘘)
メリット④舌や顎の発達が促進される?(嘘)
についてはどうでしょうか。
おしゃぶりの商品パッケージに印刷されていますね。
鼻呼吸の促進や、顔の発達の促進するという、医学的根拠は調べても調べても見つかりませんでした。
おしゃぶりを売りたい側や正当化したい側の意見なんでしょうね。
 
ところで、おしゃぶりと対比されるのが指しゃぶりです。
が、
指しゃぶりの方が、統計学的には長く続くとされています。
2歳くらいまでの指しゃぶりは、比較的許容される世の中ですが、
3歳くらいになってオムツが取れる時期になると、恥ずかしいとか、人目が気になったり、
幼稚園入園に当たって気になってくる時期ですね。
 
では
おしゃぶりの欠点ですが、
 
デメリット①歯並びが悪くなる?(使い方によってはホント)
      出っ歯になる?(使い方によってはホント)
      虫歯になる?(使い方によってはホント)
      開咬になる?(使い方によってはホント)
デメリット②衛生面で気になる?(人による)
デメリット③母乳育児に悪影響?(ホント)
デメリット④親子のふれあいが減る?(ほとんどは嘘)
      子供がどうして泣いているのか考えないで使用する(人による)
      あやすのが減る、言葉かけが減る(人による)
      発語の機会が減る(嘘)
デメリット⑤中耳炎が増える(まあまあホント)
 
デメリット①歯並びが悪くなる、出っ歯、虫歯、開咬
について
 
出っ歯について、歯科用語では上顎前突と言うようですが、おしゃぶりで優位に出っ歯になるようです。
開咬というのは、「イー」の口をした時に、前歯の上下の間に隙間ができてしまう状態を言うようですが、
これもおしゃぶりとの間に優位に相関があるようです。
おしゃぶりや指しゃぶりの期間が長ければ長いほど悪くなるようです。4歳を超えるとより顕著に悪影響が出ると言う研究があります。
しかし、逆に長期におしゃぶりを使わなければ、(2歳くらいで、おしゃぶりをやめると)
また元に戻るようなので、自然におしゃぶり離れが済んだ場合には、改善の余地がありそうですね。
研究によると元に戻るのに2〜3年かかるようです。
変形はおしゃぶりよりも指しゃぶりの方が顕著に出るようです。
 
虫歯について
虫歯単独で考えると、おしゃぶりと虫歯の関係はないと言われています。
Pacifier use and early childhood caries: an evidence-based study of the literature.
J Can Dent Assoc. 2003;69(1):16.
歯並びが悪いと、ブラッシングでの磨き残しの頻度も増えるので、そういった2次災害的な虫歯のリスクってこともありそうですね。
 
デメリット②衛生面で気になる
 
新生児期は哺乳瓶を消毒したり、お風呂も沐浴だったり、
赤ちゃんって特別キレイにそーっと扱いましたよね。
 
その延長なのか、おしゃぶりは口からポロポロ落としやすいだとか、ホルダーでぶら下げていても、
あらゆるところと接触して不潔になりやすいとか、
衛生面が気になる人は多い気もします。
キレイなものに越したことはありませんが、
赤ちゃんって、自分でものをつかめるようになると、なんでも口に入れてデロデロにしてしまいますよね。
いろんな雑菌を舐めて免疫力を高めているとも言われますので、
そんな頃にはもちろん、哺乳瓶の消毒も不要ですし、あちこちハイハイした手をおしゃぶりしてても、
まあ、そんなもんなんです。
綺麗好きなお母さん達には堪え難い状態ですね。
 
デメリット③母乳育児に悪影響
 
母乳育児が軌道に乗るまでは、スキあらば乳房を吸わせる時期です。
この、頻回に吸う刺激とどのくらいの量を赤ちゃんが飲みとったかによって、母乳の分泌が調整されるので、
本来必要な乳頭への吸う刺激が、おしゃぶりに行ってしまうと、その分母乳の分泌が下がっってしまうリスクがあります。
母乳が軌道に乗って、十分分泌できる方は、そこでおしゃぶりを追加しても、さほど影響はありませんが、
もっともっと分泌を増やしたいお母さんには、おしゃぶりはやめといた方が無難ですね。
また、乳頭混乱という言葉があります。
母乳育児が軌道に乗る前に哺乳瓶の乳首を介して飲ませてしまうと、赤ちゃんが哺乳瓶に慣れてしまい
直接母乳を嫌がるようになります。
逆に、直接母乳のみだと、なかなか哺乳瓶から飲んでくれなくなります。これが乳頭混乱です。
哺乳瓶と乳房では母乳の供給の仕方が違いますからね
母乳がうまく飲み取れるようになる前に哺乳瓶を使うと、哺乳瓶の飲み方に慣れてしまい、
ママの乳首を吸わない→吸う刺激が伝わらない+乳房から母乳が除去されない→母乳の分泌が下がる、
という悪循環にはまってしまうわけ
そうなったら、メッチャ大変なんです。
 
デメリット④親子のふれあいが減る
      子供がどうして泣いているのか考えないで使用する
      あやすのが減る、言葉かけが減る
      発語の機会が減る
 
どうでしょうか?
個人の捉え方次第かと思いますが、私だけでしょうか。
おしゃぶりで精神安定している場合は赤ちゃんはやたら泣いたりしないかもしれません。
でも、赤ちゃんの要求はそれだけではないでしょう。
おしゃぶりが口に入っていたって、声が出ないわけではないので
言いたいことは容赦なく言いますし、
大きな声で泣きますよ。
おしゃぶり単独で短絡的にこう考えるのは、どうかなと思うわけです。
 
デメリット⑤中耳炎が増える
まあまあホントです。
ってのは、中耳炎が明らかに増えるわけではなく、中耳炎がおしゃぶりによって増えると言う研究もあるにはある、ってな程度です。
 
 
さて、最後に
吸うと言う仕草を
発達を追って考えてみましょう。
 
胎内生活〜非栄養学的吸啜の意味
70−90%の赤ちゃんは、胎内ですでに自分の指をしゃぶる行動が見られ、それは発達の正常な過程で起こることです。哺乳の練習をしているという説もありますが、どうでしょうね。そう考えるとホッコリしますよね。
例えば、まだ自分で飲むことができないくらい未熟な早産で生まれてしまった子でも、おしゃぶりはとても上手です。
その子たちは、胃にチューブを入れて、母乳やミルクを投与するのですが、その際に、おしゃぶりを併用することで、経口哺乳開始が早まるとか、うまくいくとかも言われていて、NICUで評価されていたりします。
 
新生児期〜なんでも吸い付く吸啜反射
生まれてすぐは、自分の手を意識的にうまく口まで持っていくことができません。
でも吸啜反射といって、なんでも口周りに来たものはチューチュー吸ってしまう本能があって、
偶然自分の手が口の近くにあると、吸ってしまいますね。
 
生後2~4ヶ月になると、自分の手や偶然握ってしまったものを口に持っていってしゃぶるようになります。
新生児期との違いは、偶然近くにあったものを吸うのではなくて、自ら口に持って行って吸うことです。
これは目と手の協調運動の学習や、色々な物を舐めてみて学んでいると言われています。
周囲の環境を舐めることで免疫の発達を促すとも言われてますね。
 
意思で掴む時期
もう少しすると、ちゃんと自分の意思でおもちゃをつかんだり、持ち替えたりします。
それも、なんでも口に持っていきますね。
個人差がありますが、よだれもとっても多い時期です。
よだれが多い子は虫歯になりにくいとされています。
 
1歳近くなると、ただただ口に持っていく時期は超えて、おもちゃの意味(どうやって遊ぶものなのか)がわかってきます。
そういう時期の指しゃぶりは眠い時や、なんとなく自分でやっていて落ち着くからと言われていますね。
おしゃぶりの習慣がある子はなかなかおしゃぶりが離せなくなってきます。
 
年齢が上がるとともにおしゃぶりや指しゃぶりの使用率は下がります。
長くても4−5歳と言われてますが、
おしゃぶりっ子を育てて見てと、
おしゃぶりや指しゃぶり大好きな子を外来で何人か見てると、
平均的なおしゃぶりの卒業はもう少し早く2歳代の印象です。
 
結局どうしたらいいのでしょうか?
小児科と小児歯科の保険検討委員会から、うまい推奨が出ていましたので抜粋します。
 
★発語や言葉を覚える1歳すぎになったら、常時使用しないようにおしゃぶりホルダーを外す
★遅くとも2歳半までに使用を中止するようにする
★おしゃぶりを使用している間も、声かけや一緒に遊ぶなどの子供のふれあいを大切にして、子供がしてほしいことや、したいことを満足させるように心がける。子育ての手抜きとし、便利性からだけでおしゃぶりを使用しないようにする
★おしゃぶりだけでなく、指しゃぶりも習慣づけないようにするには同じように声かけを心がける
★4歳以降になってもおしゃぶりが取れない場合は、情緒的な面を考慮してかかりつけの小児科医に相談することを勧める
 
Oral habits and orofacial development in children
2017 UpToDate
 
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旦那、単身赴任初日、子供の心に与える影響は?子供はパパのいない日常をどう考えるのか。

旦那の単身赴任が決まり、
空港まで家族で見送りに行った。
 
遠い国に旅立つ旦那は、緊張でわけわかんなくなってて、
まあ、それはほっといたとして、
 
小学生の娘はすごく微妙な顔で
大人の顔を代わる代わる覗き込んで、表情を読もうとしていた。
 
娘は、何を考えていたんだろう?
娘自身がどう考えていいのか分からずに、一生懸命大人を見ているように思えた。
大人がどう思っているのか感じてから、自分の感情を処理しようと思っているように見えた。
 
パパが見えなくなっても、
なんとなく微妙な顔で黙り込んでいて
でも、ただパパにしばらく会えないことが
単純にさみしいだとか、そういう風でもなく
理解するのを苦労しているようで
 
だから、ママの顔を何度も何度も見て、
ここは、どんな場面なのか、考えていたようだった。
 
3歳の息子は全くわかっていなくて
いつも通りバイバーイなんて大きな声で言っていた。
 
子育て中に単身赴任する家族は山ほどいると思う。
 
親にしてみたら、
もともとワンオペだったお母さんたちには
旦那の不在なんてなんともない人もいれば
世の中には真逆な人もいるだろう。
不安な人もいるだろうし、
自由気ままで楽しむお母さんもいるだろう。
 
そんな中、
我が子の反応を見て
子供は親の表情や感情を見て
子供自身の心を育てていくんだなと
そう思って。
 
なんか、しっかりしなくちゃなと
そう思った。
 
 
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赤ちゃんの乳児湿疹の話。アレルギーやアトピーが心配なお母さん。保湿の話も交えて。

乳児湿疹は体重がぐいぐい増えるようになってきた1ヶ月健診の頃から
ニキビに似た赤い発疹が顔を中心にたくさん出てきます。
 
赤ちゃんの気にあるケアの上位に食い込む
あまりにも有名な発疹で
と言うか、乳児湿疹が出ない子の方が少ない、と言うくらい
日本の赤ちゃんにはメジャーな発疹です。
 
こんな感じは軽い乳児湿疹で
増えてくるとこんな感じになって
首や頭、胸や背中まで広がってきます。
 
日本の気候では
ほとんどの子が乳児湿疹を経験しますので
1ヶ月健診での質問ランキング上位食い込みます。
 
大抵、ネットで調べたお母さんは
『これは乳児湿疹ですか?』
アトピーじゃないですか?』
『私の食べたものが母乳中に出て、アレルギーを起こしたんじゃないですか?』
などの質問が多いです。
 
ツルツルの赤ちゃんのお肌にブツブツ湿疹が出始めたら
顔で目立ちますし
気になっちゃいますよね。
 
湿疹⇨アトピー?アレルギー?
ってのが不安要素の大半になってきます。
 
ひどくなると
こんな風になってきます
 
乳児湿疹の原因は
皮脂分泌の盛んな時期に
赤ちゃん本人の皮膚から出た余分な皮脂や、その他の汚れ(汗やよだれなど)が
皮膚にずっと留まることによって、起こります。
 
なので、
乳児湿疹の治療の基本は
しっかりと洗ってあげることによって良くなります。
軽い皮脂や汚れなら沐浴のお湯程度で落とすことができますが、
皮脂が多い赤ちゃんの場合には、石鹸を使ってしっかり洗わないと
皮脂と混ざった汚れは洗い流せません。
 
 
多くの小児科の先生は
軽い乳児湿疹に関しては
通常、赤ちゃんが生理的に皮脂分泌が多い時期に出て
皮脂をしっかり洗い流すことによって改善する生理的なもの、
程度の考えなので
多くの小児科の先生はしっかり洗いましょうとお話しして
軟膏などのお薬は出さないことも多いのです。
 
一方で、
乳児湿疹もひどくなってくると、乳児湿疹の下に炎症が起きてきて
ただれてしまったり、違うタイプの湿疹に変化してくることがあります。
とすると、小児科を受診して、外用薬の出番です。
 
洗う、と言う基本の治療に加えて
多くは弱いステロイド剤が処方されます。
 
この際のキーワードの 
 ②赤ちゃん
 ③顔
この3つのワードの組み合わせは
お母さん方の心配をあおるようで
 
ステロイド=なんか怖い
顔に塗っていいの?目の近くでもいいの?
まだ赤ちゃんでも使えるの?
 
などの疑問が湧いてきます。
 
患者さんのうち、多くは、
この不安因子のために、恐る恐る塗るために、使用量がかなり少量になってしまったり、
回数も少なくなりがちです。
 
小児科の医者出すものは
弱いステロイドでも
赤ちゃんの顔に塗って大丈夫ですので、
きちんと使わないといけないんです。
 
使用量は以下を参考にしてください。
 
新生児の顔だったら大人の手のひら両手分くらいのサイズなので、上の図のような軟膏の量になりますね。
 
また、新生児期をすぎて、よだれが多くなってきた時期の口周りのかぶれに関しては
取れやすいので、何度も薬剤を塗布しましょうと推奨されたりもします。
 
そう
大事なのは、
こわごわステロイドを使用するために、使用量と使用回数が少ないことによって
治りが悪くなることを避けたいのです。
きっちりかっちりの方が
結局は短期間で治るという仕組みになります。
 
アトピーかどうかに関しては
現段階では乳児湿疹とアトピーと直接の関連はありません。
ただし、重度のアトピーの子供達の過去を振り返ってみると、生まれながらにして皮膚トラブルが多くて、乳児湿疹も苦労したなぁ、なんて子もいます。
 
乳児湿疹は軽かれ重かれみんなが経験する湿疹、
で、そのうちアトピーの子もいるってな内訳になります。
繰り返しますが、
1ヶ月健診くらいの時期の乳児湿疹とアトピーは関連はありません。
 
さて。
ここで、ちょっと関連した保湿のお話をします。
 
ここ最近は、せっせと赤ちゃんに保湿を行うお母さんが多いなぁと思います。
乳児湿疹の時期の保湿は石鹸でのケア後の保湿が基本になります。
数年前に、日本の研究で、
アレルギーのリスクのある赤ちゃんに一律みんなに保湿したら
のちのアトピーが少なくなったという研究があったので、
その影響で世の中がそンな流れなのでしょうか?
 
極端な言い方をしたら、
湿度や気候が一定だったり、
それに応じた
赤ちゃん自身の皮脂分泌と、
沐浴などにより、外から汚れを落とすことのバランスがあっていて
皮膚のバリア機能が十分保たれていたら、
個人的には保湿は不要なんだと思います。
 
皮脂分泌がすごく盛んな時期に
しっかり洗顔が治療にはなりますが、
しっかり洗顔しすぎて皮脂を取りすぎてしまうことによって、
皮膚のバリア機能が下がってしまうことがありますので、そんな時には保湿が必要になります。
 
バリア機能が下がった皮膚、まあ、言ってしまえば、弱くて敏感肌みたいなイメージですね。
『バリア機能が下がった皮膚』=『弱くて敏感肌』
そうなってしまうと、いろんなトラブルが出てきます。
それを避けるのが保湿になります。
 
一律保湿ではありません。
赤ちゃんは
生まれてすぐは比較的乾燥肌な子も多く、
1ヶ月健診から2ヶ月は皮脂が多い子が多く、
それも、季節や天気によって、また、おでこやほっぺなどの部位によってもお肌の調子は違います。
我が子のお肌の変化を1日1日しっかり見てあげましょう。
 
一律保湿ではなく
我が子の皮膚の状態を毎日見た上で、必要に応じた保湿が、いいんではないかなと個人的には思います。
 
赤ちゃんの肌質も環境も
みんな一人一人違うんですから。
 
 
 
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ステロイド #軟膏

赤ちゃんの免疫の話 赤ちゃんは風邪をひかない?お母さんから受け継いだ免疫の仕組み

昔から、生まれてから6ヶ月くらいまでの間、
赤ちゃんはお母さんから胎内でもらった免疫で守られているから
風邪をひかないと言われています。
 
生まれてから6ヶ月の間の育児に追われていると
どうしてかな?
なんて思う暇もないかもしれませんが
 
赤ちゃんが生まれたお家に
上の子が風邪を引く、なんて言うシナリオは
よくあることなので、
ちょっと赤ちゃんの免疫の仕組みを
説明してみようと思うんです。
 
赤ちゃんの、免疫防御の仕組みのメインは3つあります。
 
一つ目は
よく言われるお母さんからの免疫
これは、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときに
お母さんの血液中の抗体(IgGと言う)が胎盤を通って優先的に赤ちゃんに移行するんです。
この抗体が、風邪のウイルスなんかが来ても退治してくれて
発症を防いでくれるんです。
だから、お母さんが免疫を持っているような風邪には赤ちゃんもかからないって仕組みです。
妊娠の後半にこの抗体は赤ちゃんの方にたくさん移動すると言われています。
そして、産まれる頃には、お母さんの血中濃度を上回るほどの値を持って生まれてくると言われています。
 
2つ目は
母乳の免疫です
母乳には免疫があるっていいますが、
なんなんでしょうか?
母乳をされている人には、ぜひ読んで、自信を持ってもらいたいポイントであります。
 
母乳にはsIgAという免疫物質が含まれています。
このsIgAという免疫物質が
赤ちゃんを守ります。
 
例えば、
お母さんが風邪①をひいたとしましょう。
風邪①のウイルスが、お母さんの喉のところや、気管支の粘膜で大暴れして、咳や鼻水、熱などが出たりしますが、
同時にお母さんの体の免疫力がその風邪①ウイルスに対抗する免疫物質を産生し始めます。
 
そうすると、お母さんの免疫物質を産生する細胞が、
おっぱいの乳腺に移動して、風邪①ウイルスに対する免疫物質を母乳中にも産生するようになるんです。
たっぷりと。
お母さんが風邪をひいた時の母乳には、
その風邪に対するsIgAという免疫物質がたっぷり入った母乳が出るという仕組みで
赤ちゃんにうつらないように、また重症化しないように、赤ちゃんを守ります。
 
風邪をうつしてしまうかも!と嘆くより
私の母乳が赤ちゃんを守る!くらいの気持ちで授乳できたら
前向きだなあと思うんです。
 
最後の3つ目は
赤ちゃん自身の体が成長して免疫を産生するようになると言うことです。
生まれて12ヶ月で成人の60%以上くらいの免疫力と言います(IgGの数値より)
 
赤ちゃんはこんなふうに守られてるんですね。
全て、お母さんの力です。
お母さん、自信を持ちましょう。
 
これは、お母さん自身の自信としての知識。
 
だからと言って、赤ちゃんの免疫は100%完全ではありませんから
生後3ヶ月未満の発熱は
とても重症な感染症が隠れているかもしれませんので
赤ちゃんがおかしいと思ったら、
すぐにかかりつけの先生に相談することも大切です。
 
 
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花粉症で目が痒い マスクの効果について

目が痒いです。
QOL低いです。
 
クオリティ・オブ・ライフquality of lifeQOL)とは、一般に、ひとりひとりの人生の内容の質社会的にみた生活の質のことを指し、つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。QOLの「幸福」とは、身健康、良好な人間関係、やりがいのある仕事、快適な住環境、十分な教育レクリエーション活動、レジャーなど様々な観点から計られる。
 
さて、
花粉、飛んでますよね。
痒いです。
 
病院で働いてると、職場に置いてある使い捨てマスクを
1日1枚使うわけですが、
最近は病院関係者じゃなくても
通勤にも外出にもマスクをしている人が増えましたね。
風邪予防とか、花粉予防とか、顔の保湿効果とか、保温効果とか
いろんな役割があるようですが
 
そういえば、昔、小学校の給食当番の時、
使っていた懐かしいガーゼマスクは最近あんまり見かけなくなりました
 
病院に置いてあるマスクは
最近では一般的にドラックストアで売ってる
不織布マスク』という使い捨てマスクと同じもののようです。
 
昔ながらの『ガーゼマスク』は
あれ、感染防御の面では不織布に劣るらしいです。
つまり、『不織布マスク』の方が目が細かくて、ウイルスや花粉が通れない、ってなことのようです。
 
単純に、衛生面や、洗うのが面倒とか、そーいったことで、流行らなくなったんではないんですね。
 
小学校時代に、緑を増やすためにと、学校全体で山に行って植林(スギの)をしたことを思い出します。
あの、幼き私たちの植えたスギが
こんなに健康被害を及ぼしているかと思うと、
政府も良かれとした政策が、こんなことになるなんて、思っていなかったでしょうし
先の予測をするのは難しいんですね。
あんなに栄えた三畳紀ジュラ紀白亜紀の恐竜も滅びてしまいましたし。
 
人がいつか滅びずに、
30年後、50年後、の近未来、人の体がスギ花粉に免疫寛容になっていることを願います。
 
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妊娠中に やらなきゃいけないことと、やっちゃダメなこと やらなくてもいいことと、やっていいこと。子育て中に やらなきゃいけないことと、やっちゃダメなこと やらなくてもいいことと、やっていいこと

なんか、舌を噛みそうですが、
妊娠中や子育て中に
 
 
 
多くのお母さんはインターネットからの情報に溺れてしまいます。
 
妊娠中に(または子育て中に)
1:やらなきゃいけないことと、
2:やっちゃダメなことと
3:やらなくてもいいことと
4:やっていいこと
 
そう、どうやって情報提供したら、
お母さんたちが安心して過ごせるのでしょうか。
 
1:妊娠中にやらなきゃいけないこと
それは、
定められた妊婦健診を受けることと
生まれてくる赤ちゃんを楽しみに待つことです。
 
2:妊娠中に本当にやってはいけないことは
アルコールを飲むこと、
無理をすること、
お医者さんからダメだよ言われたことをすること
くらいです。
 
そのほかに、注意しましょうくらいでインターネットに乗っていることが
食べ物を例に挙げると、マグロは食べてはいけませんとかチーズやウナギはダメとかたくさん登ってくるのですが、
じゃあ、マグロを食べてしまったら
その時点で赤ちゃんに何かあるか!と言うと
そうではないんです。
 
細いことを言うと、厚生労働省が、妊婦が摂取する栄養の上限などを定めていますが
 例えば 本マグロなら1週間に80gまで、インドマグロなら1週間に160グラムまで
など、各魚にそれぞれに上限があったり、ないものがあったり。
 
1日3食の食事の中で、全ての食材のチェックができるでしょうか?
現実的には無理ですね。
 
どう考えれば良いのかと言うと、
(毎日毎日マグロ生活はかなりの少数派なので)
バランスよくいろんなものを食べる食生活になるように見直しましょう。
と言うのがいいと思うんですね。
 
とっても大好きで欠かせない、と言う食品だけ調べてみるのも手なのかもしれません
例えば、コーヒーだけは欠かせないから何杯まで飲めるかなとか、チョコレートだけはやめられないからどれくらいまでしか食べちゃダメとかあるかな?とかですね。
 
50%の赤ちゃんに害があります。
と言われていることに対しては、ほとんど全てのお母さんがやらないでしょう。
でも、0.01%の赤ちゃんに、害があるかもしれませんが、わかりません。と言われたらどうでしょうか?
道路を歩いていたら、交通事故にあうかもしれないので、道路は歩きません
と言う確率と似ているのかもしれません。
 
3:やらなくてもいいことはどうでしょうか?
可愛いベビー用品売り場には、さも利用しなくてはいけないかのように
商品が並んでいます。
妊娠中を例にとりましょう。
 
例えば、骨盤ベルト
これはやらなくてもいいことの一つに入るでしょうね。
医学的な効果の証明はありませんから。
妊娠線予防のための保湿クリームやオイル
これも、医学的な効果の証明はありません。
 
赤ちゃん専用の洗剤
本当に必要でしょうか?
使い勝手は便利かもしれません。
でも赤ちゃん専用の洗剤なんて、私が子供の頃にはありませんでした。
なくても、どってことないんです。
 
どちらもいかにも効果的!なような宣伝文句で売り出されています。
 
4:やっていいこと
上にあげた骨盤ベルトや妊娠線予防のための保湿クリームですが
もちろん、使ってみて悪いことはありません。
骨盤ベルトをする方が、楽で過ごしやすいと感じる方は
ぜひ、使っていただいて構わないですし、
伸びたお腹の皮膚を愛護的に保湿してあげることは、とても良いことだと思います。
 
やってはいけないことに縛られると
とても苦しい妊娠生活になってしまいます。
やらなくてもいいのに、やらなきゃいけないことと思って縛られると
それも
とても苦しい妊娠生活になってしまいます。
 
育児にも同様なことが言えるでしょう。
 
例えば、沐浴は、絶対にしなくてはいけないことではありません。
沐浴の目的は赤ちゃんを綺麗にすることです。
やらなくても、赤ちゃんがどうにかなってしまうわけではありません。
(乳児湿疹やオムツかぶれの治療にはなりますが)
怖いけど沐浴をしなくてはいけない、と言う概念に縛られるととても苦しくなってしまいます。
 
例えば、哺乳瓶の消毒
赤ちゃんが成長してきたら、決められた通りに消毒し続けなくてもいいんです。
哺乳瓶は消毒するもの、と言う固定概念が抜けずに
時折、赤ちゃんが大きくなっても、哺乳瓶だけは消毒し続けるお母さんがいらっしゃいますが、
自分の指や周囲のものを舐めるようになったら、もう不要ですよね。
 
かつて私の周囲には
我が子に小学校受験をするお母さんがたくさんいました
私はまるで、受験をしない我が子の進む道が
間違っているかのような気分になり、
とても苦しい思いをしました。
周りの空気に流されて
受験をしなくちゃいけないかのような気分になったものです。
どちらにもメリットデメリットがあります。
 
周りに流されず、
ネットの情報に影響されず
 
私自身もそうですが
親として自分で考える力をつけて子育てして欲しいと
情報の取捨選択ができる力をつけて欲しいと
そう思ってならない私です。
 
 
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引き算がわからない子供に、どうやって教えたら効果的なのか考えた

学校のお勉強でつまづくいたときに
親の出番があるなんて想定外で
 
学校のお勉強でわからないことは、
もちろん先生に聞いて、学校で解決するもんだと思っていた。
 
今までの人生で、
色々な人にものを教える場面に出会ったけど
 後輩に仕事を教えるとき、
 友達に自分の経験を説明するとき、
 家庭教師のアルバイトをしていたときにお勉強を教えるとき
 
その
どの場面よりも、
我が子にお勉強を教えることが
これほど難しいことは
 
本当にびっくりする。
 
息子に数字や平仮名を教えようとしても
さっぱり覚えてくれず
それはさっさと諦めたんだけど
 
小学生の娘が
引き算がわからなくてつまづいている姿は
ほっておけない。
 
かといって、繰り下がりのある引き算になっても
いつも指で数えて、10本じゃ足りない、、、
と言っているのもどうかと思うし。
 
どこのうちもそうなんだろうけど
子供は、どーしたって親の言うことは素直に聞かないし
親は子供が思い通りにならないとイライラする
 
ここでいう、思い通りとは、子供の思考回路まで思い通りにしようとするからだと
わかってきた
 
 
さあ、
引き算、
 
どうしようか。
 
 
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