現役小児科医ママがおすすめする、親子でHappyな育児法!

小児科医ママかつNICUonline管理者の育児、診療日記です

子供の花粉症について

ママ友が、息子の花粉症を心配していた。
 
少し前までは、花粉症はせいぜい小学生以降の疾患だったけど、
花粉症人口が増えるにつれて、
最近は花粉症の低年齢化が進んでいる。
 
子供のアレルギーの経過の一般的な流れとして
アレルギーマーチという考えがある。
 
どういうことかって言うと、
 
基本、子供自身に遺伝的にアレルギー体質があって(親がアレルギーとか遺伝的な体質)
 ↓
0歳で食物アレルギー
 ↓
0〜1歳でアトピー性皮膚炎を発症
 ↓
2〜3歳くらいで喘息
(保育園や幼稚園の集団に入り、風邪を頻繁に引く様になる頃)
6〜7歳以降の学童期
花粉症などのアレルギー性鼻炎
 
というように
成長に伴ってアレルギー症状が変化していくこと。
 
 
今は、0歳から保育園に入る子も多いし、
集団生活に入る時期がずれたり、
大気汚染やハウスダスト受動喫煙などの環境によって多少バリエーションはあるけど、
突然花粉症から発症、ってのは、あまり聞かない。
 
 
子供の花粉症の欠点は
 目や鼻をこすってしまう、
 鼻を頻繁にかまなければならず、遊びや勉強に集中できない
 ぼーっとしてしまい、遊びや勉強に集中できない
 眠れない
 屋外活動が制限される
 など重なって、
最終的に
 成績が落ちる
 とか、友人関係に影響が出る
など、全くいいことがない。
 
まあ、疑ったら、小児科を受診して
相談するのがいいんだろう。
 
病院で行う花粉症の検査として
 症状をよく聞いて
 風邪による鼻症状なのか、花粉によるものかよく見極めてもらう(これが一番大事)
 血液の検査で花粉の抗体検査を行う
 耳鼻科では鼻の奥の鼻粘膜を観察してもらい、変化を見る
などの方法がある。
 
多くの専門家が重要視しているのは、
検査でプラスかマイナスかより、
天気予報で花粉が多い日に症状が多く、花粉を避けて室内で過ごすと症状が治まると言う
臨床症状が一番重要となる。
 
つまり、
お母さんの観察力が一番重要になる。
そこで、確定できれば、血液検査や他の検査は省略したっていい。
 
現時点で
子供に行える治療は
 
内服薬
アレルゲン免疫療法
手術
がある。
 
内服は第2世代の抗ヒスタミン薬というもので、生後6ヶ月から内服できる抗アレルギー薬がある。
点鼻は鼻を自分でかむことができる年齢から検討できる。
アレルゲン免疫療法は少量のアレルギー物質を体に投与し、体を慣らしていく治療で
皮下注射の方法が5歳以上、
舌下療法が12歳以上から適応となる。
 
花粉症は比較的新しい疾患で
急速に患者人口が増えているから
今後
治療や管理方法がどんどん変わっていくだろうし、
定期的に受診して
 
信頼できていろいろ相談しやすいお医者さんを見つけておくのが
大事なのかなと思う。
 
 
 
 
#花粉症 #子供 #子供の花粉症 #アレルギー性鼻炎 #小児科 #小児耳鼻科
#アレルギーマーチ #子供の花粉症の治療 #鼻がかめる年齢