学校給食を残すこと、小児科医の視点から
食べ物の好き嫌いのために、給食が嫌いだった自分の子供時代と
おしゃべりに夢中で時間内に食べきれない娘を見て
改めて、現代の給食の意味について考えて見た
給食とは、学校のお昼ご飯で
私論では大きく3つの意味があると思う
①、栄養を摂取する
②、集団生活でマナーを学ぶ
③、みんなで食べる食事は楽しいと学ぶ
それぞれ、好き嫌いや、給食を残すことと関連づけて考えてみる。
①の栄養を取ることについて
栄養の摂取のみであれば、サプリメントでも極論はパウダー化したドリンク剤の食事でもいいだろう。
でも、さすがに食事がそれでは味気ない
子供たちが何を学ぶかといえば、
世の中にはいろいろな食物があって、
食物それぞれに栄養素が違って
例えば、肉や魚を食べたら、筋肉がついて力がつくとか
ご飯やパンはエネルギーの元になるとか、
もし、牛乳が嫌いなら、小魚をたくさん食べてカルシウムを摂取すると良いとか、
嫌いな食物があれば、その食物の栄養素は他の何を食べれば代替え出来るかとか、
そういうことを学ぶのもいいだろう。
季節ごと、栄養価が違うことだって、学ぶ絶好のチャンスだ。
まあ、ここまでは当たり前の話。
では、
嫌いなものの栄養が他の食物で代用できればいいのか?
集団生活ではそうでは無い。
②につながる
日本では食事を残すことは、通常マナーがいいこととはされていない。
食事を用意してくれた人に感謝を示して、
食事となる農作物を育ててくれた人に感謝を示して、
食物を無駄にしない、ということを学ぶことが
友人同士で食事を囲むというランチタイムにそれを学ぶのは、とてもいい場だと思う。
いわゆる三角食べという、全てのメニューが満遍なく減っていくように食べるのがいいとされているし、
ここで、皆同じメニューの給食として提供されたら、嫌いなものを他の食事で代用ってわけにはいかないし。
マナー上、残さない方が美しい、と学べるんだと思う。
さて、そして重要な
③食事は楽しいもの
ということ。
みんなで食べると楽しい。
そう、机を班ごとにくっつけて食べる給食は
とても楽しいに違いない。
早く食べなさい!って、怒られる自宅とは違って、
友達同士では話も弾むだろうし。
私は、時々、先生の目を盗んで
牛乳の嫌いな子の牛乳を飲んであげる代わりに、私の嫌いなメニューを食べてもらったりなどのトレードをしていたことを思い出す。
それは、悪いことだったなぁとは思うけど
見つかったら、さぞ怒られただろうけど、
集団生活の中で、そうやって悪知恵を働かせることを学ぶのもアリだったんじゃないかなとも思うんだ。
どうやって集団生活を乗り切るか、
子供自身が集団の中でうまくやっていく方法を
自ら創造するのは、それが悪いと学んだり、良いと学んだり、
とても教育的だと思う。
さて、
時間内に食べきれない娘について
自分で学んでいくであろう、食事について
そして、各学年で出逢うそれぞれの担任の方針についても
もう少し、うるさく口出しせずに
見守ってみようと思う。
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