現役小児科医ママがおすすめする、親子でHappyな育児法!

小児科医ママかつNICUonline管理者の育児、診療日記です

患者さんから病院へのクレーム、子育て中にクレームを言うこと

昨日、患者さんのために良かれと思ってしたことが
どうやら裏目に出たようで
クレームの電話をもらった。
 
障害を抱えて言葉がうまく発せない5歳の子は
定期的に私の外来に来ていて
 
その子のお母さんとはもう7年の付き合いになる。
 
その子はその日、診療が嫌でとてもぐずっていたから
私は、
いつも診察室に置いている、ちょっとしたおもちゃで遊ぶように促した。
 
どうやら、そのおもちゃが気に入ったようで、
帰りにおもちゃを返却したくないと
大暴れになってしまった。
 
お母さんからのクレームの電話の内容は
『先生がおもちゃを貸してきたから、この子が大暴れになった、後日謝ってほしい』と。
 
そのお母さんとは長い付き合いだから、
いつも、私の診察室には
おもちゃがあることは知っていたはずだ
だから
ちょっと、びっくりな反応だった。
 
子供がイヤイヤしたり、
駄々をこねてひっくり返って泣いたり、ってのは
病院の診療の場でも時々見ることはあるし
 
我が子だって、まだ頻繁にそうなることはよくあるから
ひっくり返って泣いている子を前にすると
途方に暮れるお母さんの気持ちは
わからなくもない。
 
ダダをこねる子供を前にして、
一般的な母親の対応の仕方は様々で
 無理やり他の場所に連れて行くお母さんもいれば、
 時間をかけて説得するお母さんもいるし、
 
 ママ、行っちゃうよーって置いていってしまう素ぶりをするお母さんもいれば
 何も言わずにずっと待っているお母さんもいる。
 
対応は、家庭ごと違っていいとは思うけど
 
私の失点は、
今回クレームを言ってきたお母さんは
こんな風にダダをこねるのは、障害のあるうちの子だけで、
だから、
こうやって暴れたりするのをなんとかするのは、病院で治療すべきことだと
思い込んでいたことだ。
 
きっと日常が大変で
周りがどうか?なんて考える余裕もないんだろう。
 
私は、お母さんに知らせてあげるべきだっただろうか。
本当は病院で習うことではないはずだけど
多くの子供は、
そんなイヤイヤでわがままな時期がみんなあるし、
障害がなくたって
他のお母さんたちも、似たようなことは経験することが多いこと
を。
みんな似たような思いを抱えていることがわかれば、少しは楽になったのだろうか。
 
今日は
一番大切なのは
子供が落ち着いたら、ぎゅっと抱きしめることを忘れないでほしいことを
 
世界中のイヤイヤ期の子供を持つお母さんに
今すぐ子供を抱きしめて欲しいと
伝えたくなった日だった。
 
#クレーム #病院 #イヤイヤ期 #ひっくり返って泣く子供 #イヤイヤ期の対応 #子供を抱きしめる #子育て #小児科