現役小児科医ママがおすすめする、親子でHappyな育児法!

小児科医ママかつNICUonline管理者の育児、診療日記です

お母さんが心配性だと子供はどう育つのか 分離不安症のちょっと変わった形について

その5歳のお嬢さんは、
ちょっと早産だったから、私の発達外来に通うようになりましたが、
元気に楽しく幼稚園に通う全く問題のない子だと思います。
 
その子のお母さんは
もともと心配性の性格のお母さんだったらしいんです。
さらに、
妊娠6ヶ月くらいの頃に死産を経験しているらしく
私は、きっと子供のことへの心配が人一倍強いんだと思っていました。
 
小児の分離不安障害とは
子供が親などと愛着を持っている存在と離れることを極端に恐れる障害です。
幼稚園入園時、保育園入園時に預けられることが不安で泣くことは
どの子も当然ですが、
それが極端に強く、一定の期間持続している場合に
この病名がつきます。
 
先ほどの5歳のお嬢さんの場合、
幼稚園を嫌がって泣いたりしません。
でも、
その5歳のお嬢さんは診察室内で
執拗にお母さんにまとわりつき
首回りに抱きつき、
くねくねと動き回っていました。
何か話しかけても、お母さんの顔を見て
ニヤニヤして
『ママが答えて』
と言っていました。
 
『ママ大好き』と何度も言って
満面の笑みで
抱きついていました。
 
お母さんは
上の子がお腹の中でお空に旅立った日から
全てが不安で
今の子が元気に幼稚園に通っていても
私のところに定期的にやってきます。
 
お嬢さんには
お母さんの得体の知れない大きな不安が伝わっていて
 
常にお母さんの愛を確認し続けない状態になっています。
一見
ママが大好きな微笑ましい親子ですが
これも、分離不安症の形なんだと
思えるんです。
 
大好きなママから
十分愛されているのはわかっているのに
それでも
不安で支配されているお母さんの心が
自分に映し出されて
どんなに大切に育てられていても
24時間愛を確認していないと不安なようです。
 
 
私の専門は児童精神ではないので、
どう導いていってあげたらいいのか、わからないのですが
 
目の前の愛おしい我が子がすくすく育っていることを
まっすぐに感じて欲しいので
 
そんなタイプの患者さんには
小児科で子供に異常がなくても
寄り添ってあげなきゃいけないなと思うんです。
 
 
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