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小児科医ママかつNICUonline管理者の育児、診療日記です

学校医の本音 一保護者として学校保健委員会に出席して

PTAのお当番の仕事で学校保健委員会に出席した。
校医さんのお話が聞けて、質疑応答の時間があるというのは
小児科医で一保護者の私にはとても魅力的なお話だった。
校医さんがどういうスタンスで子供たちと接しているのか、実際に見れるチャンスだったから。
 
校医さんと保健指導の教諭と学校全体を通して
学童の健康維持に努めている
私は単純に、その組織の仕組みを知りたいと思った。
私は母親として単純に、娘と同世代の子供たち全てが健康であって欲しいと思ったし、
その子供たちの健康を維持するために良い仕組みがあって欲しいし、
その仕組みを知りたかった。
 
医者側の気持ちは果たしてどうだったんだろうか。
地域の開業医さんには時々、園医さんとか校医さんとかの役割がある。
学校や幼稚園、保育園で健康診断をして、
適切な保健指導をする。
健康診断で、何か不具合を見つけてもらって、治療が必要な場合は病院に行く。
そこで、専門家に病院に行ったほうがいいよと早めに見つけてもらえるのは
保護者にとって、とてもありがたいことだ。
 
今回の保健委員会では
眼科の先生と
内科の先生と
歯科の先生がそれぞれお話をくださった。
 
眼科の先生は
弱視について教えてくださった。
 
内科の先生は
食物依存性運動誘発アナフィラキシーについて教えてくださった。
 
歯科の先生は
歯の矯正と不正咬合の話を教えてくださった。
 
私には先生方が学校に頼まれて委員会へ出席するよう義務づけられ、
何か適当な話題を一つ持ってきて適当に話すように頼まれたようにしか見えなかった。
確かに、医者としては少数の弱視の子供や食物依存性運動誘発アナフィラキシーの子供への対応を知っているのは大切だし、そういう子供たちを見逃してはならない。
 
ただ、一般保護者を対象に、そう言った少数派の類の疾患の話をしてどうなんだろうと思う。
そう言った治療の必要な子供たちを見逃さない校医さんは確かになくてはならない存在だ。
ただし、今日は、そう言った患者さんや保護者向けの説明会ではない。
一般多数の他の健康な子供たちの保護者の明日の健康の役に立つことは、
もっと別のことではないかと思うんだ。
 
眼科の先生に聞いてみた
比較的多くの子供と保護者が抱えるであろう問題について。
最近は近視の低年齢化が進んでいるように思われますが、
メディアやスマホがなくてはならないような現代社会で
近視について、一般小学生が気をつけたり、知っておくべき知識はないでしょうか?
 
内科の先生に聞いてみた
食物アレルギーは確かに命に関わる重大な問題です
核家族が進む現代社会で、ひとり親家庭も珍しくない。
学校の問題、家庭の問題で様々な原因で体に症状が出てしまうような心の問題を抱えるような
子供たちを、予防医学の観点でスクリーニングすることはできないのでしょうか?
 
歯科の先生に聞いてみた。
歯ブラシがとても大切と保育園や幼稚園で指導してもらい、毎食後に歯磨きをする習慣がついたのに
小学校で給食の後に歯磨きをしない理由を子供にどう説明したらいいのでしょうか?
 
と。
 
近視になった子を見つけて検査をして、メガネなどで矯正してくださるのはとても大切な眼科の先生のお仕事だけれど、
予防医学の観点から考えられないのだろうか。と
思ってしまう。
 
お医者様が、お医者様であるためには、
委員会への出席の仕事を適当に済ませるのではなく、地域全体の健康を考えて子供たちと保護者を指導して欲しいなと思ってしまう。
 
 
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