現役小児科医ママがおすすめする、親子でHappyな育児法!

小児科医ママかつNICUonline管理者の育児、診療日記です

人が動物としての育児本能

とある精神科病院で出会った男女は 
いつも手をつないで歩いていた。 

重度の精神発達遅滞のある女性と 
うつ病で引きこもりの男性と 

お互いの抱える障害のため、 
避妊ができずに赤ちゃんが宿った。 

女性の知能は2歳児程度で 
一人で顔も洗えない女性だったが、 
母性が芽生えて 
赤ちゃんに優しい顔をして呼びかけていた。 

男性は社会を受け止められない重度のうつ病だったけれど 
時折、不安定になって暴れる女性をしっかりと受け止めていた。

二人は、愛し合っていたし、 
赤ちゃんにはしっかりとの愛情を注いでいたと思う。 



二人の育児には24時間、育児を助けてくれる人が必要で、 
そして 

それがいなかったから、 
赤ちゃんは保護されて、乳児院へ行く。 
我が子を親として愛しているのに。 

地域の保険師さんも 
県の保険師さんも 
ソーシャルワーカーさんも 
病院も 
その他、、、かなりの数の人間が手を差し伸べて 検討を重ねてきたけれど、

でも 

育児は24時間365日だから 
24時間手を差し伸べられることはできなくて、 
親子は別々になる。 


自分たちの疾患の理解すらできない両親に 
何度説明しても 
育児能力がないことを 理解してもらうことはできなかった。

 

女性は暴れたし

男性は壁に頭を何度も打ち付けて反抗した。 


だから、 
意味が分からないまま、子供を取り上げられてしまったと感じるんだろう。 


切なすぎて、目を背けたくなる。

 

 

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