人工中絶を勧めること
とても私の心を蝕んでいる患者さんの母親がいる。
母親はおそらく軽い障害があるけれど
でも日常生活は問題なく過ごしてきて、
結婚し、愛する夫との間に子供ができた。
子供は、何人もできた。
母親は育児がうまくできず、うまくできていないこともわからなかった。
虐待(正確には暴力ではなくネグレクトようなもの)と判断され、
育児能力が非常に低いと判断された。
児童相談所が介入し、子供たちは保護寸前。
今、危ないバランスでその家族は生活している。
父から母へのDVも明らかになった。
子供たちは全員、発達遅滞がある。
太陽の光を浴びたことのなかった子供達は、
児童相談所の介入で社会生活を学んでいる。
母はまた子供を授かった。
やはり、ご自身で今いる子供たちを育てることができていないことを理解できず、
次の子を産みたいんだ
と嬉しそうに言った。
私は
子供たち全員が児童相談所保護対象なのに、
また、不幸な子を増やしてしまうのか。という気持ちになった。
子供たちにとって、それが果たして不幸なのか、どうなのかすらわからなくなった。
私は、
女性の精神疾患が原因で虐待で子供を殺めてしまった女性に
中絶を促したことがある。
本来、赤ちゃんを授かったことを喜んでいる女性に
中絶を促すのは、とても心が疲弊する。
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