現役小児科医ママがおすすめする、親子でHappyな育児法!

小児科医ママかつNICUonline管理者の育児、診療日記です

赤ちゃんの1ヶ月健診って何するの?小児科医は何を診て、見ているのか。

小児科医になりたての頃、
乳児健診は一番難しい仕事と習った。
 
普通の外来は、どこか具合が悪くて来院するから、
悪いところがわかりやすいけれど
 
健診は基本健康な子供たちの中から、
異常を見つけなくちゃいけなくて、
赤ちゃんの方も、
『ボクはここが変だよ』なんて教えてはくれないから
家族がそれに気がついていない場合は、
とても難しいことだと
習った。
 
そして、1ヶ月健診で一番大切なのは
赤ちゃんを産んで1ヶ月頑張ってきたお母さんを
『お母さん、よくがんばったね』
とか
『お子さんは(お母さんのおかげで)順調ですよ』
とか、
お母さんの1ヶ月の頑張りを讃えてあげることだ
と教えられた。
 
確かに、産んでから1ヶ月、
ほとんどの新米ママは
まともに寝れないし
おっぱいやオムツやで赤ちゃんに24時間かかりっきりだし、
自分のことは二の次で
どこにも外出することなく過ごしている人がほとんどで
 
1ヶ月健診は、出産の後、久しぶりに、実に1ヶ月ぶりにお化粧して外出する、
って人も多いから
この1ヶ月の自分の新米ママとしての頑張りを、
医者に評価されるようで
とても緊張するらしい。
 
だから、小児科医は、その頑張りを否定するような言葉を気軽に言ってはいけないし、
これからも子育てをがんばってもらえるように、認めてあげることが
母として1歩を踏み出すために大事なんだと。
 
その上で、
私たちは
心雑音がないかな?とか
赤ちゃんの股関節大丈夫かな?とか
嘔吐や白色便がもたらす重大な病気が隠れてないかな?と
1ヶ月で見逃してはいけない稀な病気を
スクリーニングする。
 
一方で
お母さんが愛着を持って赤ちゃんに接してるかとか
そういう一面も見ていて
 
赤ちゃんが健康か、そうでないか?
の合格通知ではなくて
この先のその子とその家族の長い人生が
うまく進むように
見守る第一歩であってほしいなと
 
今日もそう思うんだ。
 
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