現役小児科医ママがおすすめする、親子でHappyな育児法!

小児科医ママかつNICUonline管理者の育児、診療日記です

おばあちゃんっ子

その子はおばあちゃんが大好きで、
仕事の忙しいお母さんの代わりに、おばあちゃんが育てていた。
おばあちゃんは、保育園の送り迎えも全部担当している風だった。
 
おばあちゃんはいつも保育園の帰りにコンビニでおやつを買って子供にあげていた。
子供はおばあちゃんが大好きで、お菓子も嬉しそうに食べていた。
 
ある日、その子に挨拶したら、
笑顔で答えてくれたその子の、すべての前歯が虫歯になっていることに気がついた。
真っ黒で欠けた前歯は、誰が見てもわかってしまうようなたくさんの虫歯だったことに気がついた。
(ネットの無料参考画像です)
 
子供の発達とか健康とかそういう側面で子供をみる立場にいると
難しい問題となってくる患者さんに直面することがある。
 
おばあちゃんは、子供が嫌がるから歯磨きができないのよ。
と途方に暮れていた。
 
現代の日本では、
出産後比較的早い時期から仕事復帰する女性が増えている。
私も、生後数カ月から保育園にお世話になりっぱなしの一員でもあるし。
その、保育園の送り迎えに祖父母が駆り出されている家庭も多いんだろう。
 
外来患者さんで、小児肥満の子がいる
病院に連れてくる母親に、小児肥満の弊害をお話しするけれど
 
日中主に子供のお世話をしているのは祖母で、
母は毎日仕事が忙しく、20時過ぎに帰宅する日々のようだ。
 
おばあちゃんは保育園に迎えに行ってから、子供が喜ぶからとお菓子を買ってあげて
夕方はお菓子を食べながらテレビを見て過ごすのだそうだ。
 
 
お母さんは、子供の肥満や虫歯を、おばあちゃんのせいにするのかな。
とか
おばあちゃんは、お菓子やテレビがダメと言われたら、じゃ、この子は見れないよ、と言うのかな。
とか、
想像すると苦しいから
もう少しプライベートを掘り下げて
そういった子供たち一人一人の家族背景に寄り添うのは
私の仕事かもしれない。
 
より健康で幸せな子供が一人でも増えるようにどうしたらいいのか、考えようと思う。
 
 
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息子の背がちっちゃい心配

おおまかな話

 

うちの息子は背が小さい。

私も夫も背が小さいから、仕方ないでは終わらせられない。

男の子にはせめて平均くらい大きくなって欲しい。

 

私は

うちの息子は大きくなる!と信じている、小児科医である。

(なんの医学的根拠もないけど)

 

大抵のお母さんは、1歳過ぎて立って歩く成るように成ると、

立った姿勢での身長が気になり、

実際に測ってみて身長が低かったりするととても心配される。

 

私たちは、病的な問題で何か小児科医の出番となる問題が隠れていて低身長なのか、

そうでないのかを判断するのだけれど

ここは診察室ではないから、おおまかな話をしようと思う。

 

まず、0歳児はこんな感じ。

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これは、母子手帳の後ろの方に乗ってる成長曲線。

赤い矢印を見てもらいたい。

0歳は0歳でも初めの0ヶ月から6ヶ月くらいまでは身長も体重もグイグイ伸びる。

6ヶ月以降は赤い矢印の角度がやや下がり、

身長、体重の伸びは若干ゆっくりになる。

 

次は1歳以降

がこれ

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1歳から2歳までのうちは矢印の傾きが緩やか

つまり、身長の伸びる速度は若干ゆっくりで、

その後、また矢印の角度が鋭くなる。

体重はもっと鋭い。

私はよく診察室で、2歳すぎると身長の伸びのスパートが来るから2歳の伸びに期待しましょうねと話す。

 

つまり、ママが子供の身長が気になりだす時期はちょうど、身長の伸びが穏やかになる1歳ころで、

2歳にまた急成長気がくるってことになる。

 

ちなみに、3歳になった時点での身長はある程度将来と

相関するっていう意見もあるし

身長の伸びが止まる思春期が早いか遅いかも最終身長に影響する。

んだけれど。

今日は大まかな話。

 

 

1歳、2歳の背のちっちゃい男の子ママ。

我が子の『2歳の伸び』を信じて期待して待ちましょう!

 

 

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#成長曲線 #母子手帳

人が動物としての育児本能

とある精神科病院で出会った男女は 
いつも手をつないで歩いていた。 

重度の精神発達遅滞のある女性と 
うつ病で引きこもりの男性と 

お互いの抱える障害のため、 
避妊ができずに赤ちゃんが宿った。 

女性の知能は2歳児程度で 
一人で顔も洗えない女性だったが、 
母性が芽生えて 
赤ちゃんに優しい顔をして呼びかけていた。 

男性は社会を受け止められない重度のうつ病だったけれど 
時折、不安定になって暴れる女性をしっかりと受け止めていた。

二人は、愛し合っていたし、 
赤ちゃんにはしっかりとの愛情を注いでいたと思う。 



二人の育児には24時間、育児を助けてくれる人が必要で、 
そして 

それがいなかったから、 
赤ちゃんは保護されて、乳児院へ行く。 
我が子を親として愛しているのに。 

地域の保険師さんも 
県の保険師さんも 
ソーシャルワーカーさんも 
病院も 
その他、、、かなりの数の人間が手を差し伸べて 検討を重ねてきたけれど、

でも 

育児は24時間365日だから 
24時間手を差し伸べられることはできなくて、 
親子は別々になる。 


自分たちの疾患の理解すらできない両親に 
何度説明しても 
育児能力がないことを 理解してもらうことはできなかった。

 

女性は暴れたし

男性は壁に頭を何度も打ち付けて反抗した。 


だから、 
意味が分からないまま、子供を取り上げられてしまったと感じるんだろう。 


切なすぎて、目を背けたくなる。

 

 

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マグの練習はどうしたらいいですか?後篇

乳児健診の際に

ストローの練習はいつからしたらいいですか?

マグの練習はいつからしたらいいですか?

と質問されることがしばしばある

 

前々回のブログにも書いたように、

練習は必要ないし、それで飲めなくても、その後の人生どってことはない。

小児科医がそう言ったからって、

マグやストローを使っちゃいけないわけじゃないし、

マグやストローは便利だと思うママたちもたくさんいるだろう。

 

マグの売り場には

可愛らしいマグがたくさん置いてあった。

 

この商品開発をしたり、

売店に売り込む企業の人々はどう思ってるのかな、と

考えた。

 

マグは一つの例であって、

可愛らしい育児用品に溢れた店内には

本当に便利なものもあるし、

いらないんじゃ無いかな?ってのもたくさんある。

 

あれもこれも欲しくなっちゃうママの気持ちもすごくわかる。

 

これを作ってる企業の人たちは、

この商品に人生かけてるのかな?とか

なんかボーッと考えた。

 

きっと、子供が好きだから、子供用品の会社に勤めたに違いない。

 

すごく便利ですよ。ぜひ!世界中のママたちに我が社の商品を。と思ってるかな?

本当は、必要ないけど売れるから、とか邪悪な気持ちの人はいないかなとか?

 

 

なんて、予測してみた。

 

物に溢れた豊かな日本では、

どんどん新しい商品が出回っている。

なくても育児はできるものが本当に多いと思うんだけど、

でも、この可愛らしい育児用品に囲まれて

育児できる環境は、とても幸せなことなんだろうなと思った。

 

 

 

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花子先生の言葉(匿名)

とある教育研究所の先生と、育児や保育に関して話す機会があった。

 

『子供はね、お父さんとお母さんの半分ずつを受け継いでいるから、お母さんがお父さんの文句を言うと、まるで自分の半分を責められてるような気分になって、だからとても辛いのよ』

と言う言葉が心に残った。

 

私の母はいつも父の文句を言ったり、父の悪いところを話す癖があった。

どんなに母が父を悪く言おうと、私は父が好きだったし、心の中では父の肩を持っていたけ。

父の味方をすると、母の文句はエスカレートするから、幼少期は聞き流して過ごしていた。

大人と呼ばれる年齢になってからは、私はお父さんの子供でもあるから、お父さんの気持ちもわかるんだって穏やかに母に伝えた。

 

今、自分が親になってみて、

私の母がしてきたことは、子育てに悪影響で、してはいけないことだったと感じる。

 

私の娘は夫婦ケンカを目の前にしてとても悲しい顔をした。

目の前でケンカしちゃったことの手前、子供に、パパがこうだったからママは怒ってケンカになったんだ、なんて説明したりもしたのだけれど、

もうパパのことは話さないで、とシャットアウトされてしまった。

 

そりゃそうだ。

子供の前ではケンカしちゃいけない。

 

そして、私がどんなに夫に腹を立てても

私の母が私にしてきたような、同じことの連鎖はダメだ。

と思った。

 

 

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ストローやマグの練習はいつから、どうしたらいいですか?

久しぶりに、◯イザラスとか、赤ちゃん◯舗とかそういう大規模赤ちゃん洋品店に行ったら

子供連れのお客さんでごった返していて、

まず目に入ったのは、虫かごや、水遊びグッズのいかにも夏らしいコーナー

その先で、某ミルク会社の方が試供品を配っていた。

 

私はIBCLCという母乳推進の活動をしているので、

売店と協力してタダでもらえる試供品でミルクへの心をつかもうというミルク会社の裏の戦略をここで目の当たりにして『おおお』とか思うんだけど、

 

今日はその話ではない。

 

ミルクグッズの先に見えたのは、

いわゆる『マグ』などの携帯型トレーニングカップのコーナー

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いわゆる、こんな形で、持ち手がついてて、飲み口がストローだったり、

吸い口になっていたり、いろんなタイプがある。

 

とても可愛らしくて、便利そうで

私も上の子の時にほとんど使わなかったくせに、

懲りずに下の子の時も購入した。

フードコートの赤ちゃん連れのママたちは、

こういう飲み物容器を持ってる人がたくさんいて、

とても魅力的に感じた。

 

私の正直な感想は

パッキンやストローなど、毎回取り外して洗うのが面倒。

細かい部分まできちんと洗わなければ清潔は保てないので、私みたいなズボラな人には

紙パック麦茶の方がずっと清潔、なんて思ってしまった。

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赤ちゃん単独の飲み物を運ぶため、その分、荷物が重くなるし、荷物が増える。

というわけで、

下の子の時もやっぱりほとんど使わないで終わった。

 

小児科医的に考察すると、

この手の飲み物容器は必須ではない。

健診の際に、『ストローやマグの練習はいつから、どうしたらいいですか?』

なんて質問を受けるけど、

答えは一つ、『練習は必要ありません』

 

赤ちゃんは新生児期から、コップから哺乳することが可能なので、

カップを持って外出する月齢で、保護者が慣れてくれば

実はペットボトルからの飲水もできる。

 

健康な子供であれば、

ストローの練習をしてないからストローが飲めませんってのは通常ない。

 

でも、こうやって、理屈をこねても体験を通しても

あの手の可愛らしい容器が欲しいなーと思ってしまう私だから、

この商業戦略はすごいもんだなと

密かに納得させられた。

 

 

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新生児期または生後6ヶ月未満の胃腸炎

腸炎というのは、
嘔吐したり、下痢したり、とても辛い、言わばお腹の風邪みたいなものなのだけれど、
小さい子は嘔吐するときに場所を選ばないから
家族にとっては、とても悲劇的なことになる。
 
私も、娘や息子が吐き風邪を引いたときには
ベットのマットレスを死守するのに必死にならざるを得ない。
 
一方で、
一般小児診療をしていると、
感覚的に、離乳食を始めてないような若い月齢の子に胃腸炎は少ないと感じる。
 
それは教科書的にはっきりとは書いてないし
(唯一、ロタウイルスに関しては、国立感染症研究所のホームページに
新生児期にはロタウイルスは不顕性感染(感染しても大きな症状が出なくて治る)に終わることが多いと書いてあるけど)
ネット上には赤ちゃんは小さいからすぐに脱水になりやすく、胃腸炎には注意なんてのが
検索のトップに登って来る。
 
腸炎の時には
食事はどうしたらいいですか?とかはよく問題になるし、
OS-1やその他の経口補水液がドラックストアにあるけれど
 
まだ、離乳食を食べ始めていない
母乳やミルクだけの子で、
口にするものはどうしたらいいですか?
と問題になることは少ない。
 
今や、0歳から保育園に入る子も多い時代だし
2−3歳の上の子が胃腸炎になった時に、
まだ、生まれたばかりの下の子にいうつったらどうしよう、とかは普通に疑問に思いそうだけれど
0歳から6ヶ月くらいまでの小さい赤ちゃんを
腸炎で吐いて吐いて、と外来で診ることはとても少ない。
 
 
母乳や母体の移行抗体による免疫寛容とも言われてもいるけれど
それ以外の
病態生理がきっとあるんだろうなぁと
思えてならない。
 
 
 
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